新年あけましておめでとうございます。久しぶりに2週間近いお休みをいただきまして、心身ともにかなりメンテナンスができました。本年も『VOGUE NIPPON』を、何とぞよろしくお願い申し上げます。
さて、2007年の拙ブログ、筆始は「香り」のお話。
年末の、かなり差し迫った時期に届いた『トム・フォード』の「ブラック オーキッド」。この香りの成り立ちについての詳細は、トム様のインタビュー記事(今書店に並んでいる
小誌2月号)をご参照いただきたいのだが、実際どんな匂いがするのか、ビューティ・チーム一同興味津々。
む……。こ、こ、濃ゆい! でもちょっとだけフルーティ?(但しマンゴーのような南国の果物系) まさに予想していたとおりであり、予想を裏切られたようでもあり。ぶわーっと半径5m四方に立ち昇る香りは、とにかくとても主張が強い。
ビューティ・チームにおける20代の通称“年少さんチーム”村松と猪狩は、あまりの未知な体験に、正直ズルズルと後退していったが、栗原と私の“年長さんチーム”は、「濃いねえ」と言いつつ、「まんざらでもない」感想。これっておそらく『ディオール』の「プワゾン」をリアルタイムで経験しているかいないかが、非常に大きいのだと思う。しかも嗅げば嗅ぐほど、なんだか好きになってしまう、このミョーな高揚感。今現在、主流となっているライトなフレグランスとは、真逆の立ち位置だけれど、ひょっとしてひょっとするとこの香り、第2のプワゾン現象を巻き起こすかも???
嗅いでいるうちに、突如閃いてしまったトム様からの啓示。2007年以降は「濃ゆいオンナ」が来るに違いない! 濃ゆいの意味は、別に厚化粧というわけではなく、その生きるスタンスやマインドががっつり「濃い」ということ。「ブラック オーキッド」ブームとともにそんなトレンドが来たら、結局ドッカンドッカンしたものが好きな私なんぞは、かなり「歓迎」なんだけどな。